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シンポジウム「AI本格稼働社会へ」(課題解決型の先進モデル国家を目指して)-cafe' de 紅緒

 

 日本橋三井ホールで開催されたシンポジウム「AI本格稼働社会へ」~課題解決型の先進モデル国家を目指して~(主催 日本経済新聞,後援 産業技術総合研究所、協賛日立製作所、富士通、日本IBM)に参加してきました。

 会場の三井ホールは満席で企業のAIの関心の程がうかがわれました。また、高校の同級生で東大大学院医学系研究科教授、国立がん研究センター所長の間野博行氏もプレゼンテーション、パネルディスカッションに出演されて、じかにお話を聞きたくて参加(3千人からの応募があり、AIで抽選が行われたそうです)。

 

 AIは現在「第3次ブーム」と呼ばれていて、過去にも2回、ブームがあったそうです。第一次が1956〜60年で、簡単なゲーム、チェスなどが中心だったそうです(考えるのが早い人工知能)。

 第2次ブームは、1980年代で知識の時代(ものしりな人工知能)と言われていて医療診断などに活用されるようになってきたそうで、専門家の知識を行動・判断のルールとしてAIに教え込みましたが、活用範囲は限定的だったようで、その後、冬の時代が続いたそうです。
 今回の第三次ブームは機械学...習、ディープラーニング(深層学習)の時代に来ていて、大量のデータからAIが自分で関係性や特徴を割り出し、その結果に基づいて判断し行動するデータから学習する人工知能の時代に突入しているそうです。その実例が、ディープマインドが開発した囲碁ソフト「アルファ碁」が、世界トップのプロ囲碁棋士に勝ったことです。

 

 基調講演、協賛社講演では、AIの状況や課題、未来予想などいろいろな立場からのお話しがあり、とても興味深くお聞きしました。AIの対象は多岐の分野、産業に渡っていて、地方の自治体がおこなっているまちづくりの分野での事例もあり、単なるコストカットとしてAIを考えるのではなく 新たな付加価値の創造に意識を変え、そしていかにしてアウトカムに、ビジネスチャンスにつなげて行くのかが、今後問われているようです。

 高梁のような中山間地域の小さな町でも例外ではなく、多いに可能性を秘めているのではないでしょうか。

 

 間野教授からは現在のmedical AIの状況をわかりやすく説明されていました。ガンのゲノムデータベースをはじめ ナレッジデータベース、電子カルテを含めた医療全般のデータベースを整備し、AIを活用し医療格差の解消、誤診の未然防止、新しい薬の開発などに生かして行きたいとの革新的なお話がありました。「日本でのメディカルAI の土壌は揃っている。世界に向けて発信していくべきだ」とおしゃっていました。その実現に向けて頑張って欲しいものです。

 

 (追記)

 AIを活用したビジネスを考えるとき、現代のような成熟社会、縮小社会において大事なことは、まずどのようなアウトカムを想定、実現したいのかによって、そのコストパフォーマンスが変わってくるので、そのアウトカムから逆算した仕組みを考えることが重要であると言ったアドバイスがありました。

 これはAIだけでなく、事業全般にも言えることなのですが、まちづくりも含め、現実の経営はそうでないことが多いような気がします。